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ツキノワの会

秩父国有林の活着調査に行ってきました

去る12月3日(土)、秩父国有林の活着調査に行ってきました。 9時半にはゲートを跨いで歩き始めました。天気は穏やかな快晴です。順調に林道を進み、いつもの急登もなんとかこなして看板のところには11時半に到着。途中動物の気配が一切なかったのは少し残念でしたが、猟期が始まり、シカなどは賢いので禁猟エリアに移動しているのかもしれません。 シンボルツリーのクリの木はすでに葉を落とし、落ち葉が一面に広がっています。樹高も更に伸びて一回り大きくなった印象です。汗をかいて登ってきた私たちを暖かく迎えてくれているようで、いつもながらホットする瞬間です。 それにしても驚いたのは、植林地一帯がまるでススキ草原になったように、背の高いススキが一面を埋め尽くしているのです。澄み切った青空を背に無数の穂が風に揺られ、太陽の光が差し込む様は、何となく幻想的ですらあります。 ススキは日当たりのよいところを好むイネ科の多年草です。ネットで調べてみるとシカはススキを採食するらしいので、シカも多数往来しているであろう植林地で、どうしてこのようにススキが旺盛に繁茂しているのか若干不思議な気もします。

さらに尾根を少し上がり12時に昨年の植林地に到着、早速調査開始です。今年5月の調査と同じ要領で支柱に目印のテープを貼りながら、一本一本様子を確認して樹高を測っていきます。「くわんたい」の中は葉が落ちていますが、冬芽をしっかり付けた苗木が元気に育っていました。前回の調査でミズナラはテープを一重、ヤマグリは二重に巻いていたので、樹種を確認するのに役立ちました。

平均樹高はヤマグリ80cm、ミズナラ76cmと、今年5月の調査時からヤマグリが約30cm、ミズナラが約10cm伸びている計算です。また最高樹高もヤマグリが140cm、ミズナラが150cmと、この夏で随分成長したことが分かります。

「くわんたい」もよく機能しており、風通しが良いせいか苗木も自然に近い形で成長でき、ススキから隔離する役目も果たしているようです。以前のヘキサチューブに比べると明らかに優れていると思われます。あとは生分解性の商品が開発されれば、後片付けの必要もなくさらに便利になるでしょう。

もう一つ嬉しいことに、一時は枯れてしまったと諦めていた「ど根性ミズナラ」が、無事に生きていました。これは03年に植えたミズナラで、昨年春に見つけて窮屈になったヘキサチューブを外してあげたものです。 この春の調査で見たときは葉もつけておらずがっかりしたのですが、今回よく見ると立派な冬芽がついていました。

きっと来春には青々とした葉をつけてくれることでしょう。

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